大阪の不妊治療・体外受精専門・なかむらレディースクリニック

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生き続ける胚盤胞 〜クマはなぜ冬眠するのか〜

新年あけましておめでとうございます。

院長の中村嘉宏です。

本年は1/9(火)から診察を開始しています。
当コラムも昨年に引き続き、皆様のお役に立つ、あるいは息抜きになるものを目指して書いていきたいと思います。

 

寒い冬には

さて、1月に入り、一段と寒くなって来ました。
動物によってはまだ冬眠の最中です。クマもその中の一種に挙げられます。

では、クマの冬眠は、生殖にとってどんな意味があるのでしょうか?
本州にもいるツキノワグマを例にとってみましょう。

 

ツキノワグマの生態

ツキノワグマは6〜8月の暑い時期にオスとメスが出会って交尾して受精が起こります。
受精卵は胚盤胞まで発育し、驚くべきことに胚盤胞のままで着床が起こるまで子宮の中にとどまり、内膜の状態が整うのを待ちます。
(※6〜8月のメスは、いわゆる発情期のためエストロゲンが優位で、子宮内膜もまだ着床の準備が整っていません。)

 

また、食物が豊富にある秋頃にかけて、餌を大量に食べて栄養をため込みます。

 

着床が起こるのは、冬眠を始める11月頃です。つまり、受精し胚盤胞に達してから、実に3〜5ヶ月後に着床するのです。
(※11月以降、冬眠の時期のメスは、発情期が終わってプロゲステロンが分泌され、子宮内膜の準備も整っています。)

 

この状態を着床遅延といいます。

ツキノワグマの妊娠期間は約2〜3ヶ月で、まだ穴の中にいる時に出産し、授乳も冬眠しながら行います。秋の間にため込んだ栄養を無駄にしないようにエネルギー消費を減らすために冬眠し、その期間中に妊娠・出産するのです。再び食べ物が豊富になる春になって穴から出てきたクマは、授乳のために食べることに専念します。

 

つまり着床を遅延させ冬眠中に妊娠、出産することはクマにとって生存に有利に働くようにできているのです。

 

着床遅延のメカニズム

さて、ここで不思議なのは、なぜ、子宮の中で胚盤胞が長期間とどまっていられるか、ということです。

我々のタイムラプスを用いた観察では、胚盤胞は体外で培養すると1〜2日後にはハッチングしてしまい、着床が起こらないとそのままダメになってしまいます。

 

いったいどんな因子がクマの胚盤胞をその段階でとどめているのか、まだわかっていません。

着床遅延を起こすメカニズムがわかれば、ひょっとすると胚盤胞を戻す時期を気にしなくてもすむのかも……まあ、これは夢物語ですが、同じ哺乳類でも不思議ですね。

この記事を書いた人

院長 中村嘉宏

院長 中村嘉宏

不妊治療・体外受精専門のなかむらレディースクリニックの医師や培養士が監修

なかむらレディースクリニックは、不妊でお悩みの方々に安心して不妊治療、体外受精をうけていただくためのクリニックです。朝8時から診察し、平日は木曜日を除いて夜7時まで受付をしています。日曜日、祝日も年末年始以外休まずに診察し、多忙な方でも相談していただきやすい不妊治療を目指しています。

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