「イソジンでうがい」 いいの? 悪いの? ~ヨウ素と妊娠の関係~
こんにちは。院長の中村嘉宏です。
今週は特に寒いようで、春の訪れが待ち遠しいですね。
前回、風邪、インフルエンザ、新型コロナウィルス感染症には、うがいや手洗い、体調管理などの予防が大切だとお話ししました。
よく聞かれる質問 〜妊活中のお薬〜 風邪薬編 – なかむらレディースクリニック|大阪の不妊治療・体外受精専門クリニック (towako-nakamura.com)
そこで「うがい薬」と言えば「イソジン」を思い浮かべた方も多いでしょう。
前回お話した通り、イソジンでのうがいを習慣にするのは控えてください。ただ、短期間であればさほど問題にはならないでしょう。
イソジンの主成分はポピドンヨードといい、ヨウ素が大量にふくまれています。
ヨウ素は甲状腺ホルモンをつくるのに必要な元素ですが、必要以上に摂取すると甲状腺機能が低下します。甲状腺ホルモンは基礎的なエネルギーをつくるのに必須のホルモンであり、赤ちゃんの発育にも重要な役割をするホルモンです。
そのため、甲状腺ホルモンは不妊検査で必ず測定します。
妊娠が前提の場合は、通常より厳しい基準値で評価しています。イソジンでうがいを毎日しているとヨウ素を取りすぎて甲状腺機能が低下する恐れがあります。
うがいをするなら、「アズノールうがい液」を使用してください。
アズノールはハーブで有名な「カモミール(和名:カミツレ)」より抽出した成分なので安全です。アズノールの主成分はアズレンといいスペイン語で青いという意味の「azul(アズール)」に由来します。
カモミールは白い花ですが、薬は綺麗な青い色をしています。