ASPIRE(アジア太平洋生殖医学会)に参加しました Part2
こんにちは、培養室です。
今回は前回に引き続き、ASPIRE(アジア太平洋生殖医学会)への参加報告です。
学会では、スマートフォン用のアプリがあり、学会でのスケジュールや発表者のプロフィールが見ることが出来ました。
また、珍しい取り組みもありました。2人の発表者が1つの話題について是非を問う形で会場の見学者へ向けて発表を行います。発表後、2人の意見に対してアプリを通じて投票し結果が表示されます。私が参加した演題の一つはPGT-Aの是非についてでした。2人の演者がPGT-Aの肯定派と否定派に分かれてそれぞれ意見を発表しました。
PGT-A肯定派の主な意見
・出産に至るまでの時間を短縮することができる。(染色体数の異常を原因とする流産の可能性がある胚を除くことができる)
・患者の経済的な負担を軽減することが出来る。
PGT-A否定派の主な意見
・PGT-Aを100%確実に行うことは不可能で、結果的に移植できない胚が発生してしまう。
・検査した胚が異常であった場合、本当に異常である保証がない。
司会者は肯定派と否定派に質問し、参加者はアプリを通じて自分の考え(肯定or否定)を送信しました。
結果は上のグラフのようになりました。肯定派は否定派の2倍を占めていました。
日本では認められていない検査方法ですが、海外の不妊治療従事者の中でも意見が分かれている方法なのだと改めて感じました。