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クリニックコラム

2018.05.12
新鮮胚と凍結胚、生まれてくる赤ちゃんの体重に違いはあるの?

こんにちは、培養室です。

凍結胚移植と自然妊娠では、凍結胚移植によって生まれる子の方が出生時の体重が大きいことが判っています。2008年から行われている追跡調査では、凍結胚移植の方が生まれた時におよそ70g程度重いものの、1歳6ヶ月時点には両者の体重差は見られません。このほか、極端な肥満・痩せの割合についても自然妊娠との差はないという結果が報告されています。また、新鮮胚移植と自然妊娠の間では、生まれた時から有意な体重差は見られず、発育過程においても両者に差はありませんでした。
では、胚移植の方法、新鮮胚移植と凍結胚移植の間に差があるのでしょうか?

新鮮胚移植 vs 凍結胚移植 出生時の体重の違いについて

Difference in birth weight of consecutive sibling singletons is not found in oocyte donation when comparing fresh versus frozen embryo replacements.
Fertil Steril. 2015 Dec;104(6):1411-8

この論文は、一人の女性が提供卵による新鮮胚移植・凍結胚移植の両方でそれぞれ単胎出産に至った症例で、児の体重に違いがあるかを調べたものです。このほかにも、同一ドナーか異なるドナーによる妊娠か、凍結方法の違い(緩慢凍結と急速凍結)など、多岐にわたる条件の違いを検討されています。

出生児の平均体重は新鮮胚移植が3,183.7g、凍結胚移植が3,226.4gでした。また、LGA児やSGA児(週数から予想される基準の体重よりも重い(L)もしくは軽い(S)児のこと)などの正常範囲外の出生児に関して今回の調査では全ての検討で有意な差は見られなかったようです。

また、当院でも生殖補助医療を受けられ、卒業された方には、出生時の情報提供(出産報告)をお願いしています。これらのデータは今後の生殖補助医療の安全性や妥当性を考えていく上で非常に重要ですので、皆さまのご理解・ご協力をお願いします。